宮崎さん「ASTAIRE」

ASTAIRE

ASTAIRE

宮崎さん(宮崎貴士)の新譜「ASTAIRE」を聴く。
もう、曲がいいのは言うまでもない。
ほとんどの楽器を自分で宅録しているようだが、
例えば、ギターの歪み具合、ビブラートのかかり具合、
スネアのミュート具合、ハイハットの粒とそのサチュレート具合、
ベースのこもり具合とグルーブ、ピアノのタッチ、
どれをとってもその曲に最適化された状態で演奏されている。
こういうのが本当に上手いっていうんだよな。
歌心かな、やっぱり。
ファーストに比べて今回は1曲1曲勝負、
みたいな本人のコメントを読んだ気がするが、
どうしてどうして、サージェントペパーズ以降脈々と続く
コンセプチャルな編集も相変わらず素晴らしい。
この辺は社長(岸野雄一)のプロデュース力もあるのだろうか。
オケが打ち込みじゃなく生だったらどんなに素敵だろうと想像する反面、
自分もポール・マッカートニーのブートカセットが
モストフェイバリットだったりするから、
これくらいの宅録感があった方がむしろ真実みがあっていい。
ジャケットも含め素晴らしい。