ワークショップ第一回

岡村靖幸フィッシュマンズ、JON(犬)など、
あくの強い方々のコンピレーションアルバムに参加したかたと思えば、
ジャム、キョロちゃんピタゴラスイッチクイール
と、どちらかというとお子様向けの番組の音楽を担当したりと、
節操なく幅広い活動をしてきたからこそ、
栗コーダーカルテットは10年間飽きずに続けて来られたのだと思う。


そんなわけで今年も今までやったこともないような仕事が
次から次へと我々を待ち受けているのであります。

その第一弾、
水戸芸術館コンサートホールATMにて
小学校1,2年生とその親を対象にした
リコーダーのワークショップ。
題して「はじめのリコーダー」。
(このネーミングをはじめ、
今回は企画から選曲、司会進行まで、
ほとんどのことを関島さんが担当してくれている。
ちなみに「ワークショップ」という言葉についての是非は
既に栗コーダー内で小一時間、討論済み。)
今日はその第一回。
(これから毎週末水戸へ通って、
第四回目はワークショップ参加者を交えた
栗コーダーのコンサートという運び。)


なにしろ対象はまだ小学校で笛を習いはじめる前の1,2年生なので、
やってみるまではどういうことになるのかさっぱり分からなかったが、
実際に音を出してみると、これが実にあっけなく音が出る。
さすがは世界一簡単に音が出る楽器と吉沢先生が言うだけのことはある。
みんなリズム感もよさそうだ。
それに、もうちょっとざわざわするかと思っていたのだけど
すご〜くまじめにこちらの話を聞くのだ。

ただ、指が小さくてなかなか穴をちゃんとふさげなかったり、
息が強すぎて「ソ」の音が裏返ってしまったり、
と、やはり予想外のことも起こる。

自分が思ってもいなかったことが起きた時に
それに素早くなんとコメントできるか、というのは
毎週やっているギター教室でもよく味わうことだけど、
これは教育者に限らず、人、動物の基本本能としても
大事な部分なのかもしれないなあ。


今回、お父さんお母さんへの我々の見せ場としては、
「あ、こんな(栗コーダーみたいな)演奏レベルでも楽しく音楽ができるんだ。」
と悟らせることだろうか(笑)。
いや、笑い事じゃなくて、
それが今後の我が子への教育方針に繋がっていけば、
それはそれで大変意義深いことかもしない。
ま、栗コーダーを見てゆとり教育に拍車がかかり過ぎるのも
なんなんですが…。

あ、いやいや、
我々だってがんばりどころ、ふんばりどころはいろいろあるわけで、
例えば今回はワークショップのために小学生でも簡単に
吹ける曲を書き下ろしたりしてみてますよ。

関島さんは「ラ」と「シ」だけで曲を作った。
2音だけなのにちゃんとサビやコーダのフレーズまであって、
しかもコードが動くことで同じ「シ」が3度になったり、
はたまたmM7(マイナーメジャーセブン)の音になったり。
(考え方としはワンノートサンバのそれですが、
あれ、実は全然ワンノートじゃないからなあ。
関島さんのは本当にツーノート童謡という感じ。)
もちろん小学生は「お、4度マイナー来たー!」
なんて思わないのだけど、親心はちょっとつかめますねえ。

自分も「ソ」「ラ」「シ」で1曲作ってみた。
こちらはコードは簡単なんだけど、リズムがやや難しいので、
次回のお楽しみだ。


あ、案外、長文になってしまった。
じゃ、続きはまたレポートしますかも。