アレンジ仕事

中日ドラゴンズの選手別応援歌を13人分。

自曲や他人の曲でもプロデュース絡みのアレンジはやったことがあっても、
今回のように、いわゆる「書き」だけのアレンジ仕事は初めて。

自分が五線紙に書いた玉(音符)を
見ず知らずのスタジオミュージシャンが演奏するのかと思うと、
やっぱり緊張するわけですよ。
1音たりとも変な音は書けないなと。
とくに金管はレンジによって鳴りが違うので
ただ単純に3度で重ねておけばバランスよくハモるという問題じゃないし、
「このフレーズだったらユニゾンでしょ。」とか
「このフレーズはボーンだと無理。」
みたいな常識を知らないので、神経使いますねえ。
ある意味、肉体労働をしてもらうわけだし。

もちろん、にわかにではあるが
一般的な常識はアレンジ本を読んで勉強した。
この音程でのグリスは不可能、とかね。

エリック宮城はじめブラス4人、ベース、ドラム、パーカッション、
そうそうたるメンバーが集まったので、
無茶なアレンジでも平気で初見で吹いてくれちゃったりするわけだけど、
あとでなんて思われるか分かんないしな。
「こんな青臭いフレーズ吹かすなよ。」なんて思われたくないし。

まあ修業時代って感じですね。

実際スタジオに入れば、自分のイメージ通りの音が
テイクワンからガンガン出るので、何も言うことがなかった。
プロフェッショナルな生演奏に置き換わる贅沢な時間だった。
イメージ通りだったという点において、善し悪しは別としてアレンジは成功。
ただちょっとだけ3rd.Trpを引き立てられず、
Trbはレンジを高くしすぎたかも。

曲がどれもシンプルだし、求められているアレンジも
もちろんすごく真っ当なものなのだけど、
これが逆に難しいんだな。

13曲もあったので、後半はこっそり自分内で
モータウン風」「フィル・スペクター風」「英国トラッド風」「サンバ」
なんて裏テーマを見つけてやってみた。
世の中にそれらしい表面的なアレンジものが多い理由も
なんとなく分かった気がする。